「グローバル・スタンダード(世界標準)」って言葉、少し前に流行りましたよね。
じゃあ、歯並びにおけるグローバル・スタンダードというと…? やっぱり、キレイにアーチを描いて整った歯並び。でも、日本でそれが意識されだしたのは、意外に最近のことなのかもしれません。
というのも、歯や歯並びに対して、日本は一種独自の美意識(?)を育んできたと思うからなんです。そのひとつが「八重歯」。これ、正面の歯から奥に向かって3本目にある先の尖った犬歯(けんし)が歯列からはみ出している状態のことで、八重歯があることで食べもののカスが詰まりやすくなったり、歯みがきがしづらくなってむし歯や歯周病になりやすくなったり、果ては咬み合わせを狂わせたりと、先の世界標準からいうと、かなりの問題児…じゃなくて“問題歯”。でも、なぜか日本では、つい20年ほど前まで「八重歯=チャームポイント」とされてきたわけです。
よく言われることですが、世界的に見て八重歯が可愛いというのは、恐らくは日本だけ。欧米では「ドラキュラの歯」とか「魔女の歯」、中国でも「虎の歯」として忌み嫌われてきた「乱ぐい歯」の一種なんですね。
いったいどうして八重歯がチャームポイント?
…どうやら、このあたりに日米の歯並び意識の違いがひそんでいるようです。 |