2005年3月号P2
矯正歯科の医院選び、何を目安にすればいい?

現在、矯正歯科を標榜する歯科医院は国内で約1万7,000軒(これはアメリカの約2倍にあたる数だとか!)。

「そのうち、矯正歯科専門開業医は国内に約1,000軒。そして、この約1,000軒中、9割以上が『認定医』の資格をもっています。認定医というのは日本矯正歯科学会が定めている資格のことで、これを取得するには、大学卒業後、大学病院の矯正歯科などでの臨床研修歴が最低5年あることと、論文や自分で治した症例が30例以上あることが条件となります。5年ごとに資格の更新が義務付けられている厳しい制度なので、これも診療所選びのひとつの目安になるでしょう」(山口先生)

日本矯正歯科学会とは、80年近い歴史をもつ、日本を代表する矯正歯科の学術団体のこと。日本各地の5,800名を超える歯科医が会員となっています。

◆認定医かどうかは、→日本臨床矯正歯科医会
→日本矯正歯科学会のサイト
からチェックできる。

では、専門医で認定医だったら、どの診療所でも同じなのか?
…というと、これまた素直にYESとはいえないよう…。

なぜなら、ひとくちに専門医、認定医といっても、個々の先生のキャリアや現状のレベルにはおのずと差があるから。それと、日本で認定医を取得していない先生の中には、海外で矯正歯科をきちんと勉強してきたようなケースも含まれているので、単純に「認定医じゃないから信用できない」ともいえないわけなのです(加えて、認定医の中には大学病院で基礎研究を行っていて、臨床経験が少ない先生もいる)。

じゃあ、一体どうすれば!?

「やはり最初に何軒か専門医のもとを訪ね、治療法や費用、期間などについて話を聞き、最終的には自分が納得できる診療所を選んで、治療するのがいいと思います」(石川先生)

複数の医師に治療法などについて相談することを「セカンド・オピニオン」といいますが、矯正歯科治療は治療期間が長く、その期間を前向きに納得して過ごすためにも、最初の“見きわめ”が大切、なのですね。

というのも…。

「矯正は歯1本を診るのではなく、咬み合わせ全体やあごの位置、呼吸や姿勢までを含んだ包括的なものですから、どういう治療を行うかは、先生によってさまざま。その先生の考え方やこれまでの治療経験などによって、治療計画も違ってくる場合があるのです」(山口先生)

こう聞くと、ちょっと矯正歯科治療が不安になるかもしれませんが、それぞれきちんとした診断に基づいた治療計画であれば、どれがよくてどれが悪いとは一概にいえないのが事実。

結局のところ、「自分がその先生を信頼できるかどうか、治療計画に納得できるかどうか」に尽きるのです。そのためには、初診相談を利用して、その診療所の雰囲気や先生の対応をしっかりチェックするのが大事。そのための遠慮は禁物です。

「よく、ある診療所に相談すると治療を断れなくなるのでは、と思いがちですが、そんな心配はまったく無用!治療がどんなふうに進むかをはじめ、聞きたいことや不安に思っていることがあれば、遠慮なく聞いておくべきです」(石川先生)
◆矯正歯科治療の流れはこちらをチェック!→特集バックナンバー

その1:かかりつけの歯医者さんに聞く
むし歯の治療などで通っている一般歯科の先生に相談してみると、矯正歯科を紹介してもらえることがある。ふだんから自分の歯を診てくれている専門家からの紹介なら安心できるし、そういう場合は先生同士の連携もいいのがメリット。

その2:クチコミを利用する
友だちや知り合いなどに矯正歯科治療をしている、あるいはしていた人がいれば、その人に聞いてみる。生の情報が手に入るので、治療のメリットやデメリットも確認できて、自分自身の治療に対するモチベーションアップにもつながりそう。ただし、Aさんにとって一番いい矯正歯科が、自分にとって最高とは限らない。クチコミ情報に惑わされず、自分の目で確かめるべし!

その3:自分で探す
「引っ越したばかりでかかりつけの歯医者さんがない!」「治療をしている知り合いがいない!」。そんな場合は、やっぱり「自力」。インターネットやタウンページなどで通いやすい距離にある矯正歯科医院を調べよう(「えくぼ☆マガジン」のリンクコーナーにも、そのために役立つサイトがいろいろあるので活用してね)。

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