2005年08号
矯正歯科と口腔外科の連携で治療が進む

安全性が高いと聞いても、あごの骨を切る手術には当然のように不安や恐怖感が伴うもの。外科的矯正が必要な場合、治療はいったいどんなふうに進むのでしょう? そして、普通の矯正歯科治療とはどんな違いが? 外科的矯正のおおまかな流れをまとめてみました。

外科的矯正の治療の流れ(東京歯科大学の場合) 緑字の部分=口腔外科で受ける処置

初診/検査
矯正歯科で口腔状態の精密検査を受ける

診断/外科的矯正に関する説明
●精密検査の結果を聞く
●外科的矯正の説明を受ける

(矯正歯科治療だけで治すか外科処置を加えるかを患者サイドで決定)

<---外科処置をする場合--->

全身検査/術式の説明
●矯正歯科から紹介してもらった口腔外科で全身状態を検査
(血液検査、尿検査など)
●後日、検査結果を聞き、どういう手術になるかの説明を受ける

術前矯正
手術後、歯が咬み合うことを想定して矯正装置をつける
(治療期間:1〜1年半ほど)

術前検査
手術の3カ月前、入院前の検査(血液検査、心電図など)を受ける

手術・入院
●手術の2日前に口腔外科へ入院
  (入院期間:10日ほど)
●退院後の1カ月は週1のペースで口腔外科に通院。その後も定期的に通院

術後矯正
手術後、安定した咬み合わせを保つために矯正装置をつける
(治療期間:半年〜1年ほど)

プレート除去手術
約1年後、口腔外科であごを固定していたプレート除去の手術を受ける
※最近では骨の中に溶ける「吸収性プレート」が普及。それを用いた場合、除去手術は不要
 
保定・観察
矯正歯科で、保定装置(リテーナー)を使い、整った歯並びをキープ

「ここで紹介した治療の流れは、あくまでも一般的な例ですね。これ以外にも、場合によっては通院回数がもう少し増えることもあります。また、あごの形が気になって最初に口腔外科に来院された患者さんに、矯正歯科専門医をご紹介することもあるんですよ」

外科的矯正は矯正歯科と口腔外科の連携治療なので、手術の前後は2つの医療機関を行き来することに。患者としてはそれだけ時間と手間を費やさねばなりませんが、それもすべて満足のいく治療のために必要なこと。

ただし、片倉先生によると「遠方の場合などは、負担を軽減していただくため、できるかぎり矯正歯科医と口腔外科医が密にやりとりし、術後通院の頻度をおさえる配慮もしています」とのことです。

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