2006年09号
知ってる? 自分の歯のカリエスリスク

「矯正歯科治療には、ただ審美性を追求するだけではなく、健康を保つための環境づくりという役割があります。そのためにも、装置をつける前から長期的な視野でむし歯や歯肉の病気を予防していく必要があるのです」
と話すのは、千葉県松戸市で開業する矯正歯科医・S先生。

S先生の診療所では、その長期的予防のために、「カリエスフリープログラム」という予防プログラムを5年ほど前から実施。治療に入る前に、患者さん一人ひとりの“むし歯にかかる危険度(カリエスリスク)”を判定し、歯の健康管理に役立てています。

カリエスリスク

装置の装着前に、お口の中の状況を
しっかりチェック

カリエスフリープログラムとは、唾液の性質や量、むし歯の原因菌の量などを判定し、そのリスクに合わせたケアで、矯正歯科治療中の歯をすこやかに保とうとするもの。その導入には、S先生のこんな思いがありました。

「以前から治療中のむし歯や歯肉の病気を防ごうと、患者さんに合わせた歯磨き指導を行ってきましたが、それでも生じる個人差をどう解決するかが大きな問題でした。個人差が生じる原因は、一人ひとりのカリエスリスクの違いと、セルフケアの違い。そこをカバーできれば、すべての患者さんに対して高い予防効果が生まれると思い、子どもから大人までを対象としたこのプログラムの導入を考えたのです」

このカリエスフリープログラムがあることで、歯の健康管理に対するモチベーションがアップすると、患者さんにも喜ばれているのだとか。

「治療中にむし歯をつくらないことはもちろん大切ですが、我々矯正歯科医の本当の願いは、矯正歯科治療をきっかけに一生歯を大切にしていただくこと。スケーリングやPMTCといったプロフェッショナルケアを通じて、歯を健康に保つ大切さをお伝えできればと思っています」

ダイアグノデント

これがダイアグノデント

ちなみに、S先生の診療所には、「ダイアグノデント」という見なれない器械もあります。これは、レーザーによる「むし歯探知機」。判断が困難な初期むし歯を確実に発見できるスグレモノです。

「歯質が弱くなっている度合いがその場で数値化されるので、患者さんと歯の情報を共有できるのも魅力です。患者さんにもっとこの器械のことを知っていただきたいですね」

「カリエスフリープログラム」の流れ

初診相談の後
〈リスク診査〉
やじるしやじるし

・食生活、生活習慣、フッ化物やキシリトールの使用
  頻度についてのカウンセリング
・唾液検査/カリエスリスク判定

 
〈リスク診断〉
やじるし
やじるし
後日、診査結果を患者さんに説明。A、B、Cの3段階評価を行い、その人に適したセルフケアとプロフェッショナルケアを組み立てる。

矯正装置の装着1カ月前

〈カリエスフリー
プログラム〉
やじるし
やじるし

矯正装置装着前にカリエスリスクを低くするため、歯磨きの練習やPMTCなど、その人に適したセルフケアとプロフェッショナルケアを指導。

矯正装置の装着直前

〈リスク診査&診断〉
やじるし
やじるし

カリエスフリープログラムを通して、口の中がどう変化したかを再びチェック。

矯正装置の装着後

〈カリエスフリー
プログラム〉

矯正歯科治療中は、リスク診断結果に応じて、歯ブラシやデンタルフロス、歯間ブラシなどを使った歯磨き法や、リスク判定に基づいたPMTC、フッ素塗布を定期的に実施。

PRICE LIST(S先生の診療所の場合)
■矯正歯科治療中
 ●来院ごとの歯磨き指導+PMTC+舌のトレーニングetc.=年間1万円
 ●フッ素を塗布する場合=1回あたり2,000円追加
 上記を毎年更新

■矯正歯科治療での来院終了後
 ●クリーニング、PMTCそれぞれ1回3,000円

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