2006年09号
中学生でもOK! 歯を強くする「FAPホワイトニング」とは?

ところで、ひとくちにホワイトニングと言っても、実はいくつか種類があります。これまでご紹介したのは、「バイタルブリーチ」と言われるもの。これは歯に過酸化水素を塗布することで歯の表面にミクロの凹凸をつくり、光を乱反射させて歯を白く見せるもので、現在もっとも普及している漂泊法。このほか、象牙質にまで薬剤を注入して歯を確実に白くする「ウォーキングブリーチ」という方法があります。

そしてもうひとつ、注目したいのが「FAPホワイトニング」法(以下、FAP)。これは従来の「バイタルブリーチ」法と違うメカニズムで開発された施術法です。FAPのすごいところは、歯を白くするだけでなく、歯そのものを強くするという点。生みの親は、20年以上にわたってホワイトニングの研究を続ける歯科医師、山岸一枝先生。さっそく、診療先である都内の「ナショナルメディカル・クリニック」にうかがいました。

line

山岸一枝先生

FAP美白歯科研究会代表、かず歯科研究所代表をつとめる山岸一枝先生。

有田弘美さん

FAPホワイトニングの普及・啓蒙活動も行う歯科衛生士、有田弘美さん。

「FAPは、フッ化アパタイトという成分をエナメル質に塗布することで表面に強化カルシウムの結晶をつくり、歯を白く見せるというものです。フッ化アパタイトとはフッ素とアパタイトの化合物で、天然の歯よりむし歯に強いという性質をもっています。そのため、FAPを行うことで歯の黄ばみを覆い隠すとともに、エナメル質がコーティングされ、歯が補強されるのです」

と話すのは、山岸先生のもとで審美歯科のカウンセリングやFAPホワイトニングなどを行う歯科衛生士の有田弘美さん

ほかの「バイタルブリーチ」法にくらべて歯の表面がなめらかに仕上がるため、再着色しにくく、ホワイトニング効果が持続するというFAP。施術後は、歯に光沢感が出るのも特長です。

「FAPは歯を保護するので、歯のホワイトニングが済んだ後も、むし歯予防のために半年ごとに繰り返して受ける方もいらっしゃいます。通常のホワイトニングだと、そこまで頻繁に続けると、どうしても歯へのダメージが気になりますが、FAPなら安心です。私自身、ずっと半年に一度の割合で受け続けているんですよ」

通常、ホワイトニングは薬剤の強さから子どもには不適用とされていますが、FAPの場合、永久歯が生え終わったらいつでもOK。中学生が受けても問題ないのだとか。

「特に、生えたての永久歯はむし歯になりやすいので、歯のためにはFAPを受けたほうがいいと言えますね。審美としてだけでなく、予防歯科の一環として考えていただければと思います」

ホワイトニング

左:FAPホワイトニングを受ける前 右:受けた後

FAPの施術は、歯の色や質によって異なるものの、「薬剤を歯に塗布して15分後に落とす」を1日2回、歯科医院で行うのが基本。そして、週1回ペースでの通院を5〜10回続けることに。通院が多くて面倒に感じるかもしれませんが、じっくり、ゆっくり時間をかけながら、好みの白さに歯を変えていきます。

「1回から白くなることもありますが、個人差があるので何とも言えません。ただ、多少黄ばんでいるくらいの方なら4〜5回の通院で十分白さを実感できますね」

4〜5回の通院と聞くと、「そのたびにコーヒーや紅茶を避けなければいけないの?」と、つい気になるもの。しかし、FAPの場合、フッ化アパタイトが歯をコーティングしてくれるので直後から何を飲食してもOKというのもうれしい点(ただし、当日だけは熱いものと冷たいものは控えたほうがいいそうです)。

「よく、どれくらい白さが保てるのかと聞かれますが、FAPは完全に元の色に戻ることはありません。ただ、茶渋などの汚れがしみ込んで、色が悪くなることはあります。歯は皮膚と同じで、歳とともにツヤが減り、くすんでくるもの。こうした経年性着色を落とすのが、定期的なクリーニングであり、ホワイトニングだと思います。矯正歯科治療中の方も、装置がはずれたらぜひ、白く強い歯のためにFAPをおすすめしたいと思います」

line

現在、FAPを取り入れている歯科医院は全国に約180軒。料金を含め、興味をもった方は、身近なクリニックでカウンセリングを受けてみては? 

FAPホワイトニングについてのくわしい情報は>>>こちら

<<戻る 特集のトップへ 次へ>>
 

えくぼ☆マガジン最新号へ