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あごの成長を利用する、子どもの矯正歯科治療

口の中に装置をつけて咬み合わせや歯並びを治していく「矯正歯科治療」。実は、大人と子どもの治療では、その仕組みに大きな違いがあります。子どもの矯正歯科治療の最大のメリットは、あごの成長をコントロールしながら歯並びを整えていけること。つまり、あごの成長を促したり抑えたりして骨格のバランスを整えながら、永久歯を正しい位置に導いて歯並びを治すことができるため、骨の成長がストップした口の中で歯を移動させていく大人の場合と違い、より自然な形で治療が行えるといわれているのです。

たとえば、大人になってから治療をすると、歯が並ぶ隙間をつくるために健康な歯を抜くことが少なくありませんが、子どものうちから治療をすれば、骨の成長を利用してあごを広げることによって抜歯を回避できる場合もあります。また、あごの骨格に問題がある場合、大人になるまで放っておくと、関節が痛くなる、食べものが噛めなくなるといった影響が出ることも。治すとなると、あごの手術をともなう外科的矯正が必要になるケースもあります。

歯並びがいいほうが歯を磨きやすいので、将来にわたって口もとの健康をキープしやすくなるのはもちろん、キレイな口もとは、見た目もよくて、本人の自信にもつながるもの。後々のリスクを軽くするためにも、のびのびと社会とつながっていくためにも、子どものうちに口もとの問題に気づいてあげて、早いうちに治してあげたいですね。

咬み合わせや歯並びが、人の心と体にどう影響するかについては、過去の特集をチェック!

子どものためにも、よく考えて決断を…

ただ、矯正歯科治療の期間は装置が口の中に入るため、歯磨きをマメに丁寧に行いたいもの。また、治療は数年にわたって行うことになるので、ママ&パパにとっても、そして子ども自身にとっても、続けていくモチベーションが必要です。そのためにも、子どもには「どうして治療をするのか」をわかるように説明してあげるのが大事といえます。

一般的な開始時期は、乳歯と永久歯が生え替わる頃(第一期治療)と永久歯が生え揃った11歳頃の2つのタイミングがあるといわれていますが、いずれにしても、子どもの咬み合わせや歯並びが少しでも気になったら、矯正歯科に相談するのがベター。

そのとき、まず考えるのが「どこの矯正歯科にするか?」。いろいろな情報の中から選びたいけれど、あちこち探しまわるほどに迷ってしまうもの。効率よく探すなら、ホームデンティストや知人の紹介など、身近な情報を頼るというのも方法です。

また、矯正歯科を専門にしているクリニックかどうかも意識するとよいでしょう。実は日本では、歯科医師の資格さえあれば自由に診療科目を掲げることができるため、矯正歯科治療の経験が浅くても看板が出せてしまうという現実が。そのため、経験を重ねた「矯正歯科専門の医院」を選ぶという人も多いのです。一般歯科や小児歯科、矯正歯科、口腔外科とフルラインナップで診療科目が掲げられているから「何でもこなせる」というわけではないのですね。

咬み合わせや歯並びの状態は一人ひとりで異なるため、やっぱり単科で矯正歯科治療に専念している経験豊富な先生のほうが安心できるといえそうです。これは大人の治療でも同じこと。

いずれにしても、小さい子どもは歯磨きを教えることひとつをとっても根気がいる作業。先の長さを考えると、患者の気持ちもくみながら、ゆとりを持って話を聞いてくれる先生を探したいものです。

日本臨床矯正歯科医会」のサイトで、矯正歯科専門クリニックの検索ができます。
→http://www.orthod.or.jp/map/

うちの子は大丈夫?  矯正歯科治療、歯並びチェック!

小さなころの咬み合わせの問題を見逃すと、大人になってからの顔の骨格に影響することが。今のうちにチェックして、気になるようであれば矯正歯科に相談を!

□上下の前歯の真ん中がズレて生えている
□歯または2歯だけ咬み合わずにずれて生えている
□下の歯が上の歯より前に出て、逆に咬み合っている
□奥歯で噛んだとき、上下の前歯の位置が違う

→問題のある咬み合わせや歯並びかどうかは、
こちらのバックナンバーも参考に!

矯正歯科の先生に聞きました! 子どもの治療Q&A

Q.子どもの矯正歯科治療の費用はどのくらい?
A.治療の程度にもよるので一概にはいえませんが、だいたい大人の費用の半分で済むことが多いようです。

Q.治療の開始時期はいつにすればいい?
A.一般的に、治療開始のタイミングとしては、乳歯から永久歯に生え替わる時期(第一期治療)と、永久歯が生え揃った11歳くらいから(第二期治療)の2回あるといわれています。ただ、その子の状況や治療方針によってもスタートの判断が変わるので、早めに矯正歯科に相談をするのがよいでしょう。

Q.治療期間はどのくらいかかるの?
A.これも、ケース・バイ・ケース。一般的には、第一期治療で1〜2年、第二期治療で1〜3年といわれています。第一期治療が終わった後、咬み合わせやあごの成長を見つつ、永久歯への生え替わりを待って第二期治療で仕上げをすることもあるので、トータルではそれなりに長い年月を費やすケースも。ただし、この場合も治療期間中ずっと矯正装置が口の中に入っているというわけではありません。

ここまで読んで、治療のことが気になってきたママ&パパも多いはず。次のページでは、実際の治療例を写真で紹介していきます。

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